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現世人とネアンデルタール人・デニソワ人

●ネアンデルタール人と現世人類との交流

ドイツ・マックスプランク進化人類学研究所の遺伝学部門のスヴァンテ・ペーボらは、2010年5月ネアンデルタール人のドラフトゲノム配列をサイエンス誌に発表して、ネアンデルタール人と現生人類の間で交雑があった可能性が高いと報告している。DNA解析によれば、アフリカ人を除く全ての現生人類は、ネアンデルタール人の遺伝子を平均で2%持っていると述べる。現生人類がヨーロッパだけでなく、中国、日本、パプアニューギニアまで同じ割合でネアンデルタール人の遺伝子を持っている事になる。これまでにあった仮説(中近東で3万8千年前にネアンデルタール人と現生人類が初めて出会い、そこから種として広まっていった)を一番合理的に説明できるとしている。骨の考古学的解剖学的調査では、二つの種は明らかに同時に存在し共存していた事は判明しているので、「交流があった」と言う可能性はすでに考えられていた。骨の研究だけでは得られないデータが、ゲノム解析では数値化して比較できるので、飛躍的に情報量が増える。スヴァンテ・ペーボ氏は、絶滅したネアンデルタール人という種と比べて、現生人類の何が優れていて今まで生き残ったのか、今後10年間は大きな課題になるだろうと語る。

●もう一つの種・デニソワ人との交流

デニソワ人は、ロシア・アルタイ地方のデニソワ洞窟(ロシア、中国、モンゴルの国境に近い地域)に約4万1千年前に住んでいたとされるヒト属の人類。2010年12月の研究では、ネアンデルタール人と並び、我々現生人類であるホモ・サピエンスに最も近い化石人類である事が分かった。また現生人類の一部(メラネシア人など)と遺伝子情報を部分的に共有する可能性が高いと言う。発見された骨の一部は少女の小指の骨で、細胞核DNAの解析の結果、デニソワ人はネアンデルタール人と近縁グループであり、80万4千年前に現生人類であるホモ・サピエンスとの共通祖先から分岐し、64万年前にネアンデルタール人から分岐した人類であると推定された。メラネシア人のゲノムの4-6%がデニソワ人固有のものと一致する事から、現在のメラネシア人にデニソワ人の遺伝情報の一部が伝えられている可能性が高い。また、中国南部の住人の遺伝子構造の約1%がデニソワ人由来という研究発表も出されている。

2014年2月のネイチャーに掲載された中国・チベット・米国の国際研究チーム論文では、チベット人の祖先は、血液中の酸素量を調整する重要な遺伝子変異を、デニソワ人と呼ばれる人類種と交配した際に獲得したという。デニソワ人が姿を消す前にホモサピエンスと交配し、現在のヒトDNAプール中に残存している特徴を残した事が、遺伝子配列の解読で分かった。チベット人40人と中国漢民族40人のゲノムの比較を行い、その結果、血液に酸素を行き渡らせるヘモグロビン分子の生成を調整する「EPAS1」と呼ばれる遺伝子の特異な変異が、チベット人の遺伝子コードに埋め込まれているのを発見。新たに見つかった変異は、生成量の増加を過剰にならないように抑制するため、標高4000メートルを超える場所に移住する多くの人々が経験する「低酸素症」の問題を防ぐ。米カリフォルニア大学ニールセン教授は「われわれは、EPAS1のこの変異がデニソワ人に由来するという非常に明白な証拠を手にした」、「人類は他の人類種から遺伝子を獲得することで進化し、新しい環境に適応するようになったことを、非常に明確に直接的に示している」と語る。

チベットの人々が持つEPAS1の変異は、デニソワ人のサンプルで見つかった変異とほぼ同じものだった。だが、この変異の痕跡は、漢民族以外のデニソワ人の名残を受継ぐ他の民族集団には全く存在しない。デニソワ人由来のゲノムの割合が5%と最も高いメラネシア人にも、その痕跡はみられない。これから、アフリカを出たホモサピエンスのグループは、中国へ向かう途中でアジア中部を通過した際にデニソワ人と交配したとの説を提唱している。中国に移住したホモサピエンスのグループは、その後2つに分裂した。1つはチベットに移動し、もう1つは低地に残り今日の漢民族となった。研究によると、種族間で交配を重ねた結果、チベット人の87%がEPAS1の貴重な変異を獲得するに至ったという。それに対し漢民族は、共通の祖先を持っているのに、全体の9%しかこの変異を持っていない。論文には記載されていないが、現代日本人にもデニソワ人の遺伝子を一部継承している可能性は高そうだ。ただし、日本人の場合、ゲノム解析からは複雑な経路がある。

日本人はるかな旅展(国立科学博物館)
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